aboutプロジェクトについて

折れ剣再生プロジェクトとは

折れたフェンシング剣を回収し、
新たな生命と価値を持つアップサイクル品へと
蘇らせるプロジェクト

プロジェクト概要

名称
折れ剣再生プロジェクト
発起人
見延和靖
企画運営
一般社団法人日本スポーツSDGs協会
協力



公益財団法人日本フェンシング協会
武生特殊鋼材株式会社(福井県越前市)
越前市
髙村刃物製作所(福井県越前市)
課題
折れたフェンシング剣の廃棄
目的
東京2020オリンピック・パラリンピックの開催に伴い、様々な形でサスティナブルな社会実現のための施策が講じられ、レガシーを残している中、その流れを継承すべく、フェンシングの現役アスリートである見延和靖選手が発起人となり、日本代表選手たちが活動している中で、練習や試合で折れた後は今まで産業廃棄物として扱われていた「フェンシングの剣(フェンシング剣はマルエージング鋼と言われる非常に高い強度を誇り、貴重な金属で作られている)」に着目し、折れた剣のアップサイクル施策を検討し、サスティナブルな社会に貢献していく。
目標
フェンシングという競技の認知向上やフェンシング選手一人一人が自身の置かれている競技環境や道具に対する理解促進、また、フェンシングという競技の競技に触れてもらう機会の創出と競技人口の増加を目指す。同時にこの活動が多くの社会と接点を持ち、スポーツ自体の価値向上及び振興だけでなく、地域振興・文化振興・産業発展・教育などにつなげていくことを目指していく。

折れた剣の溶解圧延および資材加工の制作に関しては、見延選手の地元、福井県越前市にある武生特殊鋼材株式会社にて実施。アップサイクル品は、タグプレート、メダル、越前市の伝統工芸品である越前打刃物の制作をはじめ、日用品やその他のスポーツ製品への展開、最終的には日本で生産・加工が行われていないフェンシング剣への再生・再制作を目指し、練習や体験用のフェンシング剣として活用いただき、未来のフェンサー・フェンシング界でも様々な場面で活用できるアップサイクルを目標としてまいります。アップサイクル品の活用方法に関しては現在、関係各所と進行中です。

プロジェクトの座組


東京五輪金メダリスト見延選手が発起人となって、日本代表選手たちや強化指定選手の折れてしまったフェンシング剣をNTCより回収。回収した剣を、見延選手の地元である、越前市の地場産業の工場・職人で再加工する。再加工品に関しては、複数年のプロジェクトとして、段階的に再加工されるものを変化させていく。また、持続可能な運営を目指し、各種助成金や補助金の協力および各種再利用品の販売も視野に入れる。現在、日本にはフェンシングの剣を生産・加工できる会社も技術者もいない。メーカーもない。フランスやウクライナなどからの輸入剣に全て頼っている状況。最終的の目標としては、可能であれば、練習や体験用のフェンシング剣の制作をゴールとして、未来のフェンサー・フェンシング界で、様々な場面で活用できるアップサイクルを目的として行きたいと思っています。

協力者の想い

  • 越前市長 山田賢一

    本市は、環境負荷が少ない持続可能な社会を実現するため、コウノトリをシンボルとした里地里山の保全や、脱炭素への取組み、廃棄物の削減に向けた取組みなど多様な環境問題への解決に向けて取り組んでいます。見延和靖さんは、私と同じ小学校を卒業した、地元越前市が誇る金メダリストです。偉大な選手が地球環境を考え、志高く取り組む姿に感銘を受け、大変誇りに思っています。本市には、越の国の玄関口として栄えた古い歴史があり、伝統文化が息づく、世界に誇れる本物の技があります。折れ剣再生プロジェクトの実現に本市の技術が貢献し、持続可能な社会に向けた動きがさらに加速することに大きな期待を寄せています。市として、GCFを通じての広報支援をはじめとする支援の輪を広げ、更なるSDGs活動の推進のため、世界に発信してまいります。 皆様からの温かいご支援を、どうぞよろしくお願いいたします。

  • 株式会社髙村刃物製作所 代表取締役 髙村光一さん

    『フェンシング選手と共に幾多の試合を戦い抜き折れてしまった剣達。この盟友達にもう一度形を変え新たな役割をもってもらえたら…』その想いに共感し、折れ剣再生プロジェクトに携わらせていただきました。 フェンシングの剣の材料であるマルエージング鋼は、私共が日々研鑽する材料に比べ、通常の包丁(越前打刃物)としては違うものとなり、切れ味の点では本来の越前打刃物には及ばないものになります。しかし、この鋼材の持つ粘り強さやバネ性の特徴を活かし「世界に一つしかない包丁」として、全て手作業で一生懸命心を込めて作らせて頂きます。 また、フェンシングの剣であった名残が一つ現れます。それは、電気審判器に通じるためのフェンシング剣にある導線の溝が包丁の片面に現れることが最大の特徴です。 これを機会にフェンシングに興味を持って頂いたり、また選手と共に戦い抜いた盟友(包丁)でチーズ等を切り分け、戦いに想いを馳せ酒杯、ワイングラス等を傾けて頂けたら幸いです。

  • 武生特殊鋼材株式会社 代表取締役社長 河野通郎さん

    折れ剣再生プロジェクトに参画した弊社は、これまで培ってきた経験、技術、知識を以て特殊な金属加工において協力していくことで、サステナブルに資源を活用循環させていき、地球の環境保護の一助となればと思っています。 フェンシング剣に使用されるのは特殊な金属ですが、その可能性を引き出し商品にいくつもの魅力を与え再利用していくことで、スポーツ業界だけでなく一般社会においても大変意味のある活動となるため、積極的に取り組んでいく想いです。そういった意味でも、折れ剣を再溶解して効率的に再利用していくことが課題であり、その可能性を見出すための事前のステップが必要となっております。 地元出身の見延選手が抱く、フェンシング競技や生まれ育った地元への熱い想いを受け、福井県や越前市、或いは越前打刃物職人などと連携を図るだけでなく、地域の協力を基に地場産業の技術と連携したプロジェクトとしてチャレンジし、地域社会に貢献していきたく思っております。

  • 公益社団法人 日本フェンシング協会

    フェンシングの武器である剣は、唯一の消耗品で折れてしまえば、再利用する事が出来ず廃棄する他に選択肢がありません。
    選手達の剣が折れる頻度は様々ですが、早ければ1〜2ヶ月で折れてしまいます。中には亀裂が入っただけで、安全性の観点から廃棄せざる得ない場合もあります。実際に我々の練習場にも折れた剣が束になってゴミ箱に捨ててある光景をよく目にしますが、この廃棄された剣を年間のレベルで考えたら物凄い量になると思います。
    もしこの折れてしまった剣が、再利用によって何かの役に立つ事が出来るのであれば、それはとても素晴らしい事になると思いますしサステナビリティが主流となりつつある中、フェンシングというスポーツが社会に貢献出来るチャンスであると思います。
    見延選手の取り組みには、フェンシング協会としても全面的にサポートしていきたいと思います。

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